テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

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開設:2006-05-25 (通年 4単位 3年以上 選択 江古田校舎 放送学科専門科目)

日本大学藝術学部放送学科「放送特殊研究V」(担当講師/坂本 衛)のブログ。2017年度のテーマは「放送・報道における日本語表現の研究」です。

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ニュース番組の演出 2006-09-05

こんばんわ。
今日から一週間ブログを担当する間野です。
遅くなってしまいましたが、これから頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。


今日は最初ということもあるので、私がずっと思っていた、あるニュース番組の演出への疑問を書いてみたいと思います。

ニュース番組は、正しい情報を伝えることを目的とした番組です。
バラエティ・ドラマに比べると歴然として番組に対する演出が少ないと思います。
演出がみられるところといえば、セットが大きいかと思います。
各番組ごとに、さまざまなモチーフでたてられていると思います。

しかし、中身自体は、正しい情報をあつかうものなので、いたってシンプルであると思います。VTRなどをはさみ、キャスターがニュースを伝え、解説などもしています。
カメラアングルも、いたってシンプルであるように思います。正面から撮り、ほぼ固定といった番組がほとんどでしょう。

そんな中、衝撃を受けたニュース番組があります。
平日23時30分~23時55分まで放送されている、「ニュースJAPAN」という番組です。松本方哉さんと、滝川クリステルさんがキャスターをつとめるニュース番組です。

何に衝撃をうけたかというと、そのカメラアングルです。
滝川クリステルキャスター側斜め上からのアングル。
滝川クリステルも、あきらかに体をひねりながらニュースを読んでいるではないか。
この番組のディレクターは、なにを狙ってこのアングルにしたのでしょうか。
やはり、カメラアングルを変えるには意味があるはずです。
正面ではだめだった意味があるはずです。

このアングルによって、不思議な空間を感じます。
疑問に思いながらも、いつも私は好んでニュースJAPANをみてしまいます。このアングルのせいなのでしょうか。
だとしたら、狙いはそれで、私もまんまとはまってしまっているのかもしれません。


ニュース番組の過剰な演出は、扱っているものが情報なだけに、うさんくさく見えてしまうかと思います。
しかし、正面が当たり前だったニュース番組の中で、固定のアングル自体を変えるといったささやかで、番組自体を無意識に視覚的に印象付ける演出は、斬新だと思いました。




番組名『ニュースJAPAN』
放送局 フジテレビ
放送時間 平日23時30分~23時55分
キャスター 松本方哉 滝川クリステル


【間野 留美加】


コメント

もちろん男性の視聴者を集めたいから

> この番組のディレクターは、なにを狙ってこのアングルにしたのでしょうか。

滝川クリステルさんが、手前にどーんと来ている。もちろん彼女を大きく映したいからです。それは彼女の魅力を強調して、主として男性の視聴者を集めたいからだと思います。

普通は出演者ABが、横一線に並んでいる(同じ大きさで映る)。このとき二人の前にある卓(机)はレンズと平行でいい。これは普通すぎてつまんない。

その位置からAは一歩(たとえば50cm)後ろに、Bは一歩前に移動させると、Aはやや小さく、Bはやや大きく映る。卓は斜めにする必要がある。50cmが適当なのかどうかは、ABが横にどれだけ離れて座るかにも関係してくる。おっ、滝川ちゃんが大きくて、グッとくるねえ。

さらにその位置からAは三歩後ろに、Bは三歩前に移動させると、Aはとても小さく、Bはとても大きく映る。卓はほとんど縦にする必要がある。これはバランスが悪すぎてヘンだ。やりすぎだ。

以上のようなことを考えて、「こんな感じがベスト」という適当な位置を決めるわけです。

たしかに・・・

確かに私もクリステルのアングル前から気になってました。

彼女はハーフだと思うんですが(はっきりしりませんが)もう充分キレイで華やかさもあるのでそれなりにめだってるのに、さらにアングルで彼女を目立たせようなんて、ずいぶん大胆な演出をするものですね。

ただ、松本さん的にはちょっと不服だったりしないのでしょうか(笑)最近では見慣れてなんの違和感もなく当たり前のようにこの番組を見ていましたが、間野さんの指摘でまた改めてアングルが目に付くようになりました。

二人の前に置いてあるマグカップも気になりますね。

滝川クリステル、マグカップ、映り込むものへの責任

> 滝川クリステルも、あきらかに体をひねりながらニュースを読んでいるではないか。【間野留美加さん】

同じテーブルについている(松本方哉さんと一緒に、役割分担してニュースを伝えている)ということと、受像機のむこう側にいる視聴者となるべく真正面の位置で向かい合うこと。その二つを、うまく両立する必要がある。そのために、身体をひねらなければならない、というのが、たぶん第一の理由。

もう一つ、第二の理由は、身体をひねってる滝川クリステルはイイ(身体の線なんかが興味をそそる)ということ。

> 二人の前に置いてあるマグカップも気になりますね。【鮎川ゆきさん】

ま、シャンパングラスを置くわけにもいかんので、コーヒーを飲みながらという「くつろぎ感」を出したいために、マグカップなわけ。できればシャンパングラスで、さらに妖しい雰囲気を演出したいところだと、番組責任者は思ったかもしれない。スタジオが暗く、高級クラブみたいな雰囲気を醸し出しているでしょう。

そういうことをしても、それで視聴者が増えるなら、全然いい。そういうことにばかり気を回しすぎて、ニュースそのもののつくりが疎かになってはダメ。

みんなに考えてほしいのは、あのマグカップ一つにも、番組責任者の「意図」(誰かがいってた「主観」と言い換えてもよい)が含まれているということ。そして、テレビ画面に映るものすべてに、番組責任者は責任を取らなければならない(原則として。というのは、生のテレビでは、責任の取りようのないものが映り込む可能性が排除できないから)。

話題はそれるが、ちょっと前、TBSのニュース番組「イブニング・ファイブ」で、旧日本軍731部隊に関する特集コーナー冒頭、ニュース内容とは無関ない安倍晋三官房長官の写真パネルが約3秒間(一部報道による)放映されていた事件があった。TBSは「間違えて映り込んじゃった」(意図的ではない)ということで陳謝した。

しかし、意図的でないなんてことは、断じてありえない。生放送中にカメラを振ったらたまたま映り込んだというケースではなく、VTR構成の、つまり時間をかけて編集した映像だからだ。

深い意図などなかった(たぶん、いたずら心でやった)のだろうと思うが、特集コーナーの責任者が「知らなかった」は通らない。編集者も、もちろん知っていてわざとやった。編集者が3秒続く映像を見逃すなどというアホな話はありえない(坂本が書く原稿に、まったく関係なく書いてもいない部分が10行あって、校正しながら気づかない、などというアホな話がありえないのと同じ)。

逆に、特集コーナーの編集者が本当に知らなかったならば、★★★この番組は約3秒間、制作者がまったく知らず責任も取りようのない映像が入る恐れがあるムチャクチャな番組だから、さっさと打ち切ったほうがよい。★★★番組責任者が、テレビ画面に映るものすべてに責任を取らなければならないというのは、そのようなたいへん重い話なのです。

なるほど

坂本先生がおっしゃるように、テレビ画面の中にうつるすべてが、仮にそれがほんの1秒だったとしても責任を伴うなんて、制作者は背景の隅々にまでも神経を払わなければいけないのですね。大変だなぁ・・・

この夏の専攻の合宿でドラマを制作するのですが、画面にうつるものどれにも意図があるのだとしたら、それができるだけ明確に視聴者に伝わるように心がけたいと思いました。

恐ろしい

それにしても、女性が女性性(つまり男性への影響でもある)に気づかずむしろ好感を持つだけで終わり、その背景に潜むものに気づかないというのは、そら恐ろしい気がします。

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●このブログは、日本大学藝術学部(日芸またはNGと略)放送学科の授業の一環として設置しています。学外の方も自由に閲覧やコメントしていただけます。学生らの活動を厳しく、ただし温かく見守っていただければ幸いです。学生には「ブログ炎上も授業のうち」といってあります。

●ブログ開設は2006年ですが、1999年からマスコミ演習、マスコミII、放送特殊研究Vといった授業を担当しており、2005年以前のレジュメなど古いものも置いてあります。(坂本 衛)
 

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