テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

開設:2006-05-25 (通年 4単位 3年以上 選択 江古田校舎 放送学科専門科目)

日本大学藝術学部放送学科「放送特殊研究V」(担当講師/坂本 衛)のブログ。2017年度のテーマは「放送・報道における日本語表現の研究」です。

報道ステーションとの対比 2006-09-01

連続してスーパーJチャンネルのみについて記事を書いてきましたが、
今回は同じテレビ朝日のニュース番組である、
「報道ステーション」と比較を行ってみようと思います。
ちなみに僕は「報道ステーション」を見るのが、まだ5回目くらいです。

報道ステーションのトップニュースは、
「山口 女子学生殺害」 について。

一方、スーパーJチャンネルのトップニュースは、
神戸市で起きた、野生のイノシシが墓石を次々と荒らしている事件。
各所の墓地が荒らされ、中には丸ごと掘り返された墓石すらある。
なかなか深刻なようでしたが、どうしてこれをトップニュースにしたのか。
今回最初に湧いた疑問です。・・自分ではちょっと答がわかりません。
ちなみに、報道ステーションでは一切伝えられない話題でした。
スーパーJチャンネルが「山口 女子学生殺害」を伝えたのは、
このイノシシ事件の次。


最初の疑問はひとまず棚上げし、両番組で共通していた話題、
「山口 女子学生殺害」の扱われ方について見てみます。


<報道ステーションでの情報>
*以下はVTRで伝えられた内容です。

○容疑者が逃走用に使っているバイクが判明。バイクのスペックも紹介
☆中谷さんは容疑者に抵抗した模様 
 (爪に容疑者の皮膚片、服には髪の毛が。DNA検定で一致)
○中谷さんがピアノを弾く映像、バレエの映像を流す
○中谷さんのピアノ講師、バレエ講師へのインタビュー

○容疑者の友人へのインタビュー。容疑者と電話は繋がらないらしい。
☆友人コメント「(容疑者が)死んでなければ友達として話を聞きたい」
☆容疑者宅の家宅捜索が行われている映像を流す
○警察の捜査態勢の紹介

☆バイクで逃げる少年を目撃したという人物へのインタビュー
☆記者が容疑者が目撃された現地に行って、道(周辺)の様子を紹介
○事件の起きた市のバイク店の男性にインタビュー
☆徳山高専の校長が登場


・・・続いて、スタジオから
古舘さんが現地記者に質問。
「中谷さんに対する危険を、周囲は一切予知できなかったのか?」
>事件前後の様子はよく分からない。
>いつも連絡が繋がったのに、その日だけは・・・
>というのが大きな異変ではあった

「他の部屋では、事件のあった部屋から何も聞こえなかった?」
>現場、同階では授業につかう機械の音がうるさかった。

記者がさらに語った内容
>自分のではなく中谷さんの鍵をつかったあたり、容疑者には
>捜査の手を遅らせようとする狙いがあったかもしれない・・・

>ガソリンスタンドのほとんどがセルフスタンド!
>給油は見られてないかも・・・
>容疑者の友人は彼を必死で探しているそうです

古舘さん、「分かりました」で、そのまま話題終了。
何かあっさりしている。
番組最後で、容疑者が全国指名手配されたという新情報が。


さて、報道ステーションより5時間早く放送される、
スーパーJチャンネルで伝えられた内容は?
上で○を付けたものは、スーパーJチャンネルでも放送されました。
中谷さんの生前の映像、容疑者友人へのインタビューなど全く一緒。
(なぜ容疑者友人へのインタビューを一部省略したか気になります)

取材に応じていた店員は違いますが、
インタビューを受けたバイク店自体も一緒でした。

<スーパーJチャンネルでのみ流れた情報(こころみ)>
□容疑者の、小学校のときの卒業文集
□事件のあった町のガソリンスタンド店員、コンビニ店員に聞きこみ
□容疑者の近所の人にインタビュー
□キャスター坪井さんが、実際に同型のバイクにまたがってみせる

□コメンテーター萩谷順氏のコメント。内容をまとめると以下。
「少年を見かけた方はすぐに通報を。それは逮捕だけでなく、
少年が自らを傷つける行動に出るかもしれないので
それを事前に防ぐ目的もある・・・必ず通報して欲しい」
小宮さんが、一言「(通報)お願いします」と言って話題終了。


≪番組データ≫
番組名:スーパーJチャンネル
放送局:テレビ朝日(ANN)
放送時間:16:54~19:00(地域によっては18:17まで)
キャスター:小宮悦子、坪井直樹

番組名:報道ステーション
放送局:テレビ朝日(ANN)
放送時間:21:54~23:10
キャスター:古舘伊知郎、河野明子

【村瀬 一路】

コメント

長くなったので続きをこちらに

記事はまたも日付をオーバーしています。
毎度すみません・・・。

比較して気付いたことは、やはり被る内容があるなと。
スーパーJチャンネルのほうが特集に割いた時間は
長かったのですが、情報の種類ではむしろ負けています。
まだこの時点では分からないことも多かったのでしょう。

で、進化(?)した情報も見られました。例えばJチャンでは
ガソリンスタンド店員に聞きこみをしていましたが、
報道ステーションではセルフスタンドが多く、
誰も見てないのは仕方ないかも、という話になってました。

インタビュー映像が同じなのは、単純な使い回しでしょう。
ただしそれをどれくらい使うかで、番組の個性が出ていることに
気付きました。

報道ステーションのほうが、VTRに幾分容疑者である
少年の身を心配しているふしがありましたね。
スーパーJチャンネルではコメンテーターが、その趣旨の発言をしました。
一方、報道ステーションではコメンテーターはおらず、
番組出演者が主だった発言はしない・・・

今回スーパーJチャンネルのコメンテーターは、
JチャンのVTRにはない、フォローをしたと思います。
報道ステーションではその必要が無いからコメンテーターをおかない?
もっと古舘さんが積極的に喋るのか、と思っていたので意外でした。
スーパーJチャンネルを見慣れた身としては、少し物足りないくらいです。くどくなくて良い、という気もしますが。>報道ステーション
やはり、コメンテーターの居る居ないで番組は変わりますね。
どちらが良いかは、未だ判断しかねていますが・・・

何度も見る映像。

>インタビュー映像が同じなのは、単純な使い回しでしょう。
ただしそれをどれくらい使うかで、番組の個性が出ていることに
気付きました。(村瀬さん)

報道ステーションは見ていないのですが、テレビ朝日のニュース番組をいろいろと見ていて映像の使い回しが非常に多いと感じました。それは、テレビ朝日に限った事ではないのは分っていますが・・・。
特に容疑者の友人にインタビューした映像が何度も何度も違う番組で映されていました。しかも<容疑者の少年の携帯電話に友達が電話してみる>というような画でしたが、とても不愉快でした。殺人事件の容疑者であったとしても本当に友人なら、テレビの前でそんなことするでしょうか?私には友人を売った友達としか見えませんでした。すいません、感情論に走ってしまいました。

>もっと古舘さんが積極的に喋るのか、と思っていたので意外でした。
高谷さんが以前の記事で筑紫さんの事について書かれていましたが、二人とも本当にあっさりしていると思います。あっさりしすぎて、事件を流し読みしているだけのようにも捕らえかねませんが・・・。

森さん、コメントありがとうございます

>本当に友人なら、テレビの前でそんなことするでしょうか?
>私には友人を売った友達としか見えませんでした。
何故そう思うのか、僕には理解できません。
もう少し詳しく説明してもらえないでしょうか。

補足ですが、記者がその友人に対し、
「ちょっと、彼(容疑者)に電話してみてくれるかな?」
と頼んでいたんですよ。Jチャンネルではそのシーンも流れていました。
友人は「…はい」と応じ、電話をかけるが、繋がらず・・・。

ここでまさか繋がるわけはないと思いましたが、
繋がって欲しかったですよ。いま容疑者の心に語りかけられるのは、
やはり彼の友人しかいないんじゃないかと。
僕には、容疑者を心から心配している友人にしか見えませんでした。


>二人とも本当にあっさりしていると思います。
下手にコメントすると大変なことになるから、
あえてコメントは控えているような印象を僕は感じましたね。

上で書いたものについて訂正

>報道ステーションではその必要が無いからコメンテーターをおかない?

報道ステーションでは、加藤千洋さんがコメンテーターを
担当していらっしゃいますね。失礼致しました。

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●ブログ開設は2006年ですが、1999年からマスコミ演習、マスコミII、放送特殊研究Vといった授業を担当しており、2005年以前のレジュメなど古いものも置いてあります。(坂本 衛)