テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

開設:2006-05-25 (通年 4単位 3年以上 選択 江古田校舎 放送学科専門科目)

日本大学藝術学部放送学科「放送特殊研究V」(担当講師/坂本 衛)のブログ。2017年度のテーマは「放送・報道における日本語表現の研究」です。

災害とテレビ(その1) 2011-10-14

●災害とテレビ

・つい最近、住む場所によって程度の差はきわめて大きい(というより、被災者とそうでない者の体験はまったく断絶していると思ったほうがよい)ものの、私たちがそれなりにリアルに体験した3.11東日本大震災。この巨大災害とテレビの関係を考えることが、とりもなおさず「災害とテレビ」について検討することになるはず。

・坂本は、テレビの東日本大震災報道はダメであった、1995年1月の阪神・淡路大震災報道と比べても話にならないお粗末なものだったと考えている。これについては繰り返さない。坂本サイトを参照のこと。

・授業では学生諸君の体験を語り、その中でテレビをはじめとするメディアの役割を考えてほしい。

【学生A】
・当日は新宿にいた。屋外ディスプレイ(ヤマダ電機LABIの)で映像を確認し、何が起こったかある程度わかり、ものすごく安心できた。ホッとした。千葉コンビナート火災、NHKの報道など、夜8時頃。
・1セグは映らず、携帯(通話)も不通だったが、地震直後にネットの情報で宮城沖で地震発生とわかった。
・原発の水素爆発は、原発に無知であったので、自分に影響があるのかピンとこず。危機感も覚えなかった。
・原発の専門家がテレビに登場し、さまざまな発言をするのを聞いて、ヤバいかなと。ただし、それぞれ深刻度が違い、本当らしいことを言っているのは少数派と思った。鵜呑みにもしなかった。
・NHKの水野解説委員と山崎記者は信頼できそうに思った。あと広河隆一さんも。自分は『週刊現代』で伊集院静さんの連載をよく読んでいて、伊集院さんを信頼しており、彼が「だれそれは信頼できる」という人は信頼できると思う。そのような信頼性の裏づけのない人のことは、あまり信用していない。

【学生B】
・当日は自宅(東村山)におり、地震直後にテレビをつけた。1時間ほどは局内カメラや定点カメラのものを除けば映像はなく、気象庁の地震情報や電話取材による情報ばかりだったと思う。
・テレビをつけっぱなしにして、ザッピングしていた。そのうち津波映像(NHKヘリの空撮)が流れ、衝撃的だった。
・その後の原発報道は、緊張感をもって見た。テレビとネット(フリージャーナリスト)では論調が違っていた。何が本当か、混乱した。テレビ報道には、「ただちに影響なし」とする東電や政府に対する批判がなかった。
・ネット情報とは、上杉隆さんなどのツイッターやラジオ。避難の遅れを批判していた。結果的にはフリージャーナリストの言っていたことが正しかったと思う。それがわかってきたのは7~8月くらい。

【学生C】
・当日は外(地下)にいた。テレビは見られず、ツイッターでM8.9の大地震発生を知った。津波が何メーターと聞いてもピンとこなかった。自分のこと(たとえば食料や水の確保)でせいいっぱいだった。六本木のコンビニではほとんど売り切れ。
・深夜0時に店(バー)に入ることができ、そこで泊まれることになった。そこでテレビも見た。津波や火災の映像を見て、何が起こったかわかり、落ち着くことができた。
・ふだんからあまりテレビを見ないので、原発事故については上杉隆さんのツイッター、京大助教・小出裕章のホームページなどから情報を得ていた。
・あるフリージャーナリストのところでバイトをしていたが、原発問題で煽る一方で、あんまりいい加減なので、そこは辞めた。現地(福島)の支援者たちとも齟齬をきたしていた。原発事故で「さあ大チャンスだ、波に乗ってやろう」感が、すごくイヤだった。

以上、坂本がざっとメモを取った。誤りがあれば、コメント欄で訂正してくれ。

【坂本 衛】


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●ブログ開設は2006年ですが、1999年からマスコミ演習、マスコミII、放送特殊研究Vといった授業を担当しており、2005年以前のレジュメなど古いものも置いてあります。(坂本 衛)