テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

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開設:2006-05-25 (通年 4単位 3年以上 選択 江古田校舎 放送学科専門科目)

日本大学藝術学部放送学科「放送特殊研究V」(担当講師/坂本 衛)のブログ。2017年度のテーマは「放送・報道における日本語表現の研究」です。

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ポケモンのパカパカ映像 2009-11-06

●ポケモン事件とは?

1997年12月16日(火)午後6時半~テレビ東京系列その他で放映されたテレビアニメーション番組「ポケットモンスター」38話「でんのうせんしポリゴン」を見ていた子どもたちの一部が、番組終わり頃に、意識を失って倒れけいれんしたり、気分が悪くなるという事件が発生。全国で700人ほどが救急車で病院に搬送された。

●詳細については、以下の坂本執筆記事を参照

[検証ポケモン事件]ピカチュウからの警告(「GALAC」1998年04月号)

コメント

あの事件から丁度12年くらい経ったのですね。

子どもが続々倒れた中で「高校生が入院」と新聞に書かれて 、
“高校生にもなってポケモンかよ”と騒がれていたのを思い出します。


映像を観て少し気分が悪くなりましたが、大丈夫。倒れはしませんでした。

個人的には直接の原因は作品だけの問題でない気がします。
昔のアニメではこういったフラッシュ多様だったのに、なぜポケモンだけが…

アニメだけが悪者にされているように感じて、釈然としませんでした。


※ 【ポケットモンスター】 「ポリゴン事件」の謝罪のような動画を見つけましたので、掲載しておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=DplAv5HkMxw&feature=player_embedded

テレビの攻撃性について

ポケモン事件以後、アニメが始まる冒頭には注意書きのテロップが流れるようになりましたが、現在の子供たちはなぜテロップが流れるようになったのかということは知らないと思い、改めて影響力のある事件だったのだと感じました。
実際の放送を見ていなかったので今回が初めての体験でしたが、ポリゴンの攻撃の威力が力強く伝わり制作者は最大限の演出をして満足だったはずなのに……という心境だったと思います。
今回の映像はテレビの攻撃性を強烈に浮かび上がらせるものだったと思います。

テレビは人を操作する

この事件は記憶には残ってはいたが、そんな重大な事件であったとは認識していなかった。

 テレビは、プロパガンダと呼ばれるもののように、人間の思想や意識、行動を誘導することができる媒体であるということは、これまで考えたことがあった。
しかし、身体的にも影響を及ぼし、人間を操作できる媒体でもあるとは思わなかった。
 思想的誘導の場合、視聴者はメディアからの情報の正悪を判断する余地が与えられるが、身体的誘導の場合そうはいかない。また、今回の場合のように、その対象は年齢を問わない。同時刻に発生し、膨大な数の人間に影響を与える。
 そんなことを、無意識にしてしまう可能性を持つ媒体であることを知った。
 これは、視聴者側は、意識を持つこと、試聴環境を改善すること(部屋を明るくする、テレビから離れるなど)といった最低限の対策しかできない。テレビを作る側はいつも、大きな責任を負っている。

境界線

わたしはアニメを見ない子供だったので本当に薄い記憶でしかこの出来事が残っていなかった。

ただ数十年経った今でもアニメの冒頭では注意文がでる。長期間に渡りかなり大きな影響を与えた出来事であるとわかる。
製作者はできる限り自分たちの世界に引き込ませたくて演出をするがそれが危険と隣り合わせであるという可能性を持っているとはそれまで誰も思わなかっただろう。

そういった利益と危険の狭間ってとてもあいまいで難しいものであると思った。

21になっても時々見ます

最近も見ているので、毎回マンネリ化した内容を放送するポケモンですが、このポリゴンは初めてみました。
今となってはあのくらい普通にチカチカしていると思うのですが、視聴者が多い分、被害も多かったのでしょう。
当時、私の周りでは、ポケモンを見てる人はガキだと同級生から馬鹿にされ、見ないことが大人だとされていたので、見ないようにしていました。
改めて成人してから見ると、「どっかでみたような…」という内容ですが、キャラクターと勢いで見せてしまうのがポケモンの凄いところで、一回見逃すと内容が判らないというものでもない(大体は一話完結)ので、まだまだ人気は衰えてないようです。

チカチカに関しては、今はポケモンCGで背景やポケモンの技は作成、キャラクターはアナログという手法ですから、目には優しくなり、過激なアニメが多いので目が慣れたのか、と思います。

魅力ゆえの攻撃性

ポケモンは放送開始から毎回欠かさず見ていました。見れなかったときは泣いて怒りを親にぶつけたのを覚えています。

それほどポケモンは当時の子供にとって魅力的だったのです。その魅力ゆえに700人が病院に運ばれるほどの大きな事故につながってしまったのは皮肉です。

また、道路のライトでも同じ現象になる場合があり、運転中に症状が出たらと考えると怖いです。

余談ですが、ポケモンキッズ(ポケモンの指人形付きのお菓子)を2個買った十数年前の自分は、開けるのを家まで待てずに自転車に乗りながら開けようとして転倒、顎を数針縫いました。子供を病院送りにしたのはポリゴンだけではないのです。


もしも全国放送だったら…

ポケモンを見て体調を悪くした人が全国に何千人や何万人もいたとのことですが、場所によっては私が住んでいた福島県のように、ポケモンがサイマル放送されていない地域が少なくないと思います。もしポケモンがテレビ東京の放送ではなかったならば、もっと被害は大きかったかもしれません。

それ故、ポリゴン事件の映像は赤と青の点滅部分しか知らなかったのですが、改めて検証してみると、それ以外の部分でも視覚に悪影響を及ぼし得る部分が多かったことに驚きました(渦巻き、放射線など)。人体のことはまだまだ分からない部分も多いので、どのような視覚効果が悪影響を及ぶすかという線引きはたしかに難しいのかもしれませんが、当時、放送が始まって40年も経つのに、そのようなことが何も議論されていなかったことは残念です。

この年になってようやく見られるとは。

この映像で700人の子供が病院送りになったニュースは、当時住んでいた仙台でも報道されました。
しかし、テレビ東京が映らない「一部地域」に属されていた我が仙台では、サイマル放送という溝によってこの映像は放送されなかったのです。

東京の子たちより見づらい時間帯だったにも関わらず、レンタルビデオの力を駆使して1話からすべて見ていた当時の私は、この時の話を見てみたくて仕方ありませんでした。
でもこの事件のニュースではもちろん放送されないし、放送後にでるビデオにも収録されることはありません。
「ポリゴンの話」はついにみることができなかったのです。

それが12年の月日をえて大学の授業で見ることができるとは。
パカパカはいったん置いておいて、ちょっとした感動に胸が震えました。
今見ると、子供むけでさらに12年前の作品ですから、かなり野暮ったく感じました。

それでも映像の作り方によって人の脳を大きく刺激する作品にしてしまったわけですから、恐ろしいですよね。

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●ブログ開設は2006年ですが、1999年からマスコミ演習、マスコミII、放送特殊研究Vといった授業を担当しており、2005年以前のレジュメなど古いものも置いてあります。(坂本 衛)
 

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