テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

開設:2006-05-25 (通年 4単位 3年以上 選択 江古田校舎 放送学科専門科目)

日本大学藝術学部放送学科「放送特殊研究V」(担当講師/坂本 衛)のブログ。2017年度のテーマは「放送・報道における日本語表現の研究」です。

スポンサーサイト --------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

テレビ、その「強さ」の研究 レジュメ8――民間放送局の強さ (2004-06-25) 2004-06-25


1)民放の強さ その4:系列

・民放の歴史は「東京キーのネットワーク拡充・整理の歴史」
  テレビ局はすべて「ローカル局」……基本
  正力松太郎がつけた社名に注意「日本テレビ放送網株式会社」
  田中角栄の「腸捻転解消」

・およその現状(数字はちと古いうえにテキトー)……収入の「構造」が異なる
  【分類】東京キー局/大阪準キー局/地方局
  【売上高】3000~2000億円以上/800~600億円/100~50億円以下
  【社員数】1000人以上/数百人以下/100人
  【自社制作率】10割/4割/2割

・およそのカネの流れ(たとえばこんな感じ)
【タイム収入】
キー局夜の1時間ドラマ。企業数社が数千万円~1億円近くを出す
→電通など広告会社が2~3割程度を取り、残りがキー局へ
→キー局は一般管理費、番組宣伝費、設備・技術料、ネットワーク料(地方局に配分する電波料)を差し引いた残り(番組制作費)で番組をつくる(2000~3000万円とか)
→地方局は、キー局の番組を流す対価としてネットワーク料を受け取る。
→制作プロダクションは、番組制作費から局の取り分やタレントギャラその他もろもろを引いた額で番組をつくる
【スポット収入】(こちらは番組制作費には回らない)
企業がカネを出す→電通が3割取る→残りをテレビ局が取る(15秒200~400万円とか)

2)キー局支配が強まる理由

 背景に、東京中心の中央集権体制→人・モノ・カネ・情報が東京に集中
 視聴者は、エンターテインメント部門を中心に東京の番組を見たい。(ニュースは世界 も東京も地方も見たい)
 キー局は、系列一丸となり総合力を高め、視聴率を上げたい(番組を地方で流したい。 ニュースや話題では地方の手を借りたい)→系列ぐるみ取材/イベント(期首期末特番)。
 人事政策上も支配局がほしい。(キーから地方への天下り、社名「××テレビ朝日」)
 地方局は、制作力がなく東京の番組を流したい。資金面でも支援がほしい(電波料)。 直接の番組づくり以外でも手を借りたい。(たとえば倫理的な指針の作成) →地方局は 基本的に地元ニュース・話題・ドキュメンタリー以外の部門で独自性を発揮しにくい。 (「構造」がコンテンツを決める)/得意分野はもともと見る人が少ない(4局置局政策の失敗)。

・デジタル化(BSと地上波)で強まるキー局支配……地方局存亡の危機
  マスコミ集中排除原則の緩和

・マスコミ集中排除原則とは?
「マスコミ集中排除原則」(複数局支配の禁止)として確立された原則で、「一の者が所有・経営支配できる放送局・委託放送業務は一に限定」との規定。ここでいう「経営支配」とは次のどれかを意味した。(以下のことさえ排除すれば何をやってもいいという規定、とも取れる)。

(1)放送対象地域が重複しない……5分の1以上の議決権の保有
   放送対象地域が重複する……10分の1を超える議決権の保有

(2)5分の1を超える役員(監査役等のぞく)の兼務

(3)代表役員または常勤役員(監査役等のぞく)の兼務

・放送法第52条の3
(放送番組の供給に関する協定の制限)「一般放送事業者は、特定の者からのみ放送番組の供給を受けることとなる条項を含む放送番組の供給に関する協定を締結してはならない。」は完全に形骸化している。地方のテレビ局は、同じ系列の東京キー局という特定の者からのみ放送番組の供給を受けているから、放送法の「精神」には反する。

表紙(最新ページ)へ

月めくり

≪≪ 2017-10 ≫≫
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

年月別の記事

内容別の記事

3.11巨大地震発生から

最近の記事10

最近のコメント10

主宰者から

日本大学藝術学部放送学科

●このブログは、日本大学藝術学部(日芸またはNGと略)放送学科の授業の一環として設置しています。学外の方も自由に閲覧やコメントしていただけます。学生らの活動を厳しく、ただし温かく見守っていただければ幸いです。学生には「ブログ炎上も授業のうち」といってあります。

●ブログ開設は2006年ですが、1999年からマスコミ演習、マスコミII、放送特殊研究Vといった授業を担当しており、2005年以前のレジュメなど古いものも置いてあります。(坂本 衛)
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。