テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

テレビ報道を考える!! 日本大学 藝術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ

開設:2006-05-25 (通年 4単位 3年以上 選択 江古田校舎 放送学科専門科目)

日本大学藝術学部放送学科「放送特殊研究V」(担当講師/坂本 衛)のブログ。2012年度の授業テーマは「[実践!]ネットは放送を殺すか?──ネットを理解することで、放送をより深く知ろう」。

テレビとネットの比較(アイディア出し)(授業ノートby横山拓輝) 2011-07-15

講義テーマ「テレビとネットの比較(アイディア出し)」

テレビとネットを比較するにはどのような観点があるのか案を出し合い、それを検討した。

以下に記すのは、講義内で挙がった比較の観点とその検討結果である。


【入力装置(インターフェイス)】の比較

テレビ:小、ボタン少、簡易、リモコン

ネット:大、ボタン多、複雑、キーボード、マウス、モニター


【操作性】

テレビ:良い(誰でも簡単。幼児、子どもでも)

ネット:悪い(技量必要。若者中心)


【画質】

テレビ:良い

ネット:悪い


【画面】

テレビ:大

ネット:中、小


【ネット】

テレビ:つながらない(メールなし)

ネット:つながる(メール、検索、ホームページあり)


【コミュニケーション】

テレビ:とれない

ネット:相手ととれる


【コンテンツ】

テレビ:番組、CM

ネット:ホームページ等(ブログ、ツイッターを含む)


【コンテンツの作り手】

テレビ:放送局(専門家、プロ)

ネット:全ての人、企業、公的機関等(プロ・アマ両方)


【利用者数】

テレビ:多

ネット:テレビよりは少ない


【利用者の属性】

テレビ:前世代

ネット:若者中心(高齢者や子どもはあまり使わない)


【環境】

テレビ:複数人で利用可

ネット:基本的に一人で利用


【場所】

テレビ:居間、寝室等

ネット:机上、モバイルであればどこでも


【利用料金】

テレビ:NHK受信料(約2千円)+民放(無料)

ネット:約5千円


【端末コスト】

テレビ:32インチで約5万円

ネット:30インチのモニター(約7~8万円)+PC本体(約3万円)=10~11万円


【端末の寿命】

テレビ:約10年

ネット:約3年(OSの更新のため)


【コンテンツの数】

テレビ:少(約2000点)

ネット:多(数億点)


【セキュリティ】

テレビ:高

ネット:問題あり


【範囲】

テレビ:国単位

ネット:国境関係なし


【ビジネス】

テレビ:限定

ネット:限定なし、みんな可


【規制】

テレビ:ある

ネット:ない


【伝送路】

テレビ:無線+有線(CATV)

ネット:有線(ADSL、光ファイバー)+無線

【横山拓輝】


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【坂本から】

●上記のまとめは、ざっとアイディアを出していった粗っぽい比較。あくまで議論や検討の出発点と考えるべき。前世代は全世代。【コンテンツの数】って、どういう計算だっけ?

●以下は古いうえに作りかけだが、参考にはなるだろう。PCは多機能だから価格をテレビと単純に比較できないとか、ネットの画質は急速に向上しているとか、改めて検討すべき問題も少なくない。

インターネット(パソコン)と放送(テレビ) 何がどう違うか?


【番外篇】立命館大学 報道ジャーナリスト養成塾 東日本大震災とテレビ報道・放送局【オマケ】 2011-07-07

立命館大学 報道ジャーナリスト養成塾

東日本大震災とテレビ報道・放送局

2011年7月7日 坂本 衛(ジャーナリスト)


0.自己紹介(略)

・すべてを疑え!! MAMO's Site→http://www.aa.alpha-net.ne.jp/mamos/profile.html
・1996~『放送批評』編集長、1997~2004『GALAC』編集長、2005~『オフレコ!』副編集長
・2007~2010放送批評懇談会ギャラクシー賞報道活動部門委員長、2009~田原総一朗ノンフィクション賞審査員(映像部門)、2010民放連賞審査員(東京地区、報道番組)など
・坂本衛『「地デジ化」の大問題』(イースト・プレス刊、6月)
・竹中平蔵『日本経済こうすれば復興する!』(アスコム刊、4月)
・山田法胤『ブッダに学ぶ とらわれない生き方』(同、7月15日書店搬入予定)
・堀江貴文+田原総一朗『ホリエモンの最後の言葉』(同、7月21日書店搬入予定)


1.東日本大震災とテレビ報道

●「発表報道」のオンパレード
・発表報道、発表ジャーナリズムとは何か?
・悪しき発表報道の実例
→死者・行方不明者数(陸前高田市サイトと比べると)
→原発関連報道(保安院、東京電力の発表を伝えるのみ)
・大嘘をタレ流し、反省しないメディア

●なぜ、発表報道なのか?
・取材が薄い
(1)東北の地は遠く、なじみがない
(2)被災地が広範囲で、交通が分断され、燃料・食糧確保も困難に
(3)放射能もれが発生し、当局も立ち入り禁止に
(4)取材力の劣化に加えてヤル気がない
(5)中央集権テレビの弊害
→独自ネタがない
→コメンテーターにゲタを預ける以外、発表に依存するしかない
→結果的に、社会をミスリードする

●発表報道がダメな理由は?
・発表報道で、何の問題もないと思っている
・ 「メディア」の原義
・ 「ジャーナリズム」の原義
・ 「社会の木鐸《ぼくたく》」の原義
・発表元は、次の場合がありうる
(1)知らない
(2)間違える
(3)一部を発表しない
(4)ウソをつく
→発表報道では、(1)~(4)の問題を見つけられず、排除もできない

●ことはテレビに限らない
・記者発表でヨタ記事を書く大新聞
・空疎な言葉が並ぶ報道(決まり文句、取材なき形容詞)
・ 「事実」のうち「事件」(目立つ出来事、騒ぎとなるもめごと)だけを追う
→全体像が見えない
→意味の発見、価値の発見ができない(発見しようとすらしない)


2.東日本大震災と放送局

●東日本大震災とデジタル化
・「東北3県のアナログ延長は必要ない」(民放連会長、東北3県地方局)
・視聴者を見捨て、東北を見捨てるテレビ局

●何によって、誰によって立つメディアなのか?
・誰のための報道か?
・誰が「本当の客」なのか?
・なくなって本当に困るメディアか?

●「混乱の時代」「手がかりのない時代」には、歴史・伝統・体験に学べ
・すべてを疑え
・アウトプットを決めるのはインプット
・ 「違う映像」「違うジャンル」を見る
・創造力は想像力


3.質疑応答

以上

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日本大学藝術学部放送学科

●このブログは、日本大学藝術学部(日芸またはNGと略)放送学科の授業の一環として設置しています。もちろん学外の方も自由に閲覧やコメントしていただけます。学生らの活動を厳しく、ただし温かく見守っていただければ幸いです。学生には「ブログ炎上も授業のうち」といってあります。

●ブログ開設は2006年ですが、1999年からマスコミ演習、マスコミII、放送特殊研究Vといった授業を担当しており、2005年以前のレジュメなど古いものも置いてあります。(坂本 衛)